マンションリフォーム・リノベーションに役立つ日本の知恵として【小上がり畳のある暮らし】について、アドバイス。
マンションリフォームでは使用頻度の低い和室をなくしてリビングに取り入れるプランニングが多いのですが、やはり畳スペースが欲しいという声を良くお聞きします。
そのようなお客様に意外と人気が高いのが「小上がり畳」。
小上がり畳は日本人が古くからなじんできた畳の風合いを持ちながら、インテリアデザインとしてもリビングやダイニングに溶け込みやすく、モダンな和の空間として趣をもたらせます。
・畳スペースに寝転んだり座るだけでなく、端に腰掛けて椅子のように使うことができます。
・小上がりの部分に収納を組み込むと、床のスペースを「収納」と「居室」の2層として有効に活用できます。
・床に高低差がつく事で空間に立体感や奥行きが出て、面積以上の広さが感じられるようになります。
・段差があることで上り下りの手間がかかるだけでなく、車いすが入れない、乳幼児では転落の危険性があるなどのデメリットがあります。
・天井高さが低いマンションや住宅では頭を打つ可能性が高くなります。
小上がりは床から30~35センチ程度の高さを設けることが多いです。この高さは低めの椅子の座面高に近く、ご年配の方にも安定良く腰を掛けられ、また立ち上がる時にも負担が少ない高さです。
和室としての役割をもたせながら、イス座と床座のどちらにもしっくりとなじむモダンな和のスペースとして、縁のないカラーの畳を用いることで、和風になりすぎないようにデザインしました。
下部には間接照明とミラーを組み込んで浮遊感を出し、空間にアクセントをもたらせています。
このマンションデザイン実例では、ホームパーティの時にも大人数で同じ食卓を囲めるように、ダイニングとつなげてデザイン。
普段の家族団欒のスペースとして寝転がったり、あぐらをかいてゆったりと過ごすだけでなく、ちょっと腰掛けてテレビを見たりと、ソファーとしての役割も持たせています。
小上がりに掘りごたつを組み込むと、ごろんとしたり、あぐらをかいてリラックスするだけでなく、冬はこたつに入ってぬくもれる、憩いのスペースとなります。
人だけでなく家計もやさしく包み込んでくれる陽だまりのような住宅。
賃貸にはない、新築にもない…。自分だけの価値感をリフォーム・リノベーションで見い出す。
新築では満たせないものを創り上げる楽しみがリフォームの価値であり、醍醐味です。